マインドフルネス
苦しみは言葉によって増幅する
自分の心を冷静に見つめ、離れてしまいがちな現実世界と自分自身をつないでいく
現代社会では、さまざまな人間関係のストレスがあります。 私たちにとって大切なことは、相手や環境を変えることではなく、自分自身が変わっていくことだと言えるでしょう。自分自身をよく見つめて、目の前の現実に集中し、さまざまな出来事に対する心の反応のパターンを変えていくが求められています。そのための技法がマインドフルネスです。 人は生きて行く過程で、それぞれが独自のフィルター(ものの見方)を持つようになります。ものごとは、同じ物事でも、その人の持つフィルターによって、違って見えています。 人間は、身体的苦悩があっても、心理的な状況が苦しい場合でも、それに対抗する「意思」を持っています。 重要なのは、自分は「作用」ではないとうことです。作用を起こす者、意思する者です。自己は意思作用を包み心の奥底にあるのです。

つらいこと(精神的苦痛)は、実は言葉が作り出します。苦しみは言葉によって増幅していきます。その評価・判断が<感情>の興奮を引き起こします。そして不快な感情、イライラ、怒り、不安、悲しみ、嫌悪、後悔などが起こります。加えて、相手との間で起きたことであれば、衝動的な言葉を口にし(暴言)、身体行動(暴力)まで起こし、人間関係を悪化させ、自分も相手も苦しむことにもなりかねません。
マインドフルネスは、自分の心を冷静に見つめます。そして、離れてしまいがちな現実世界と自分自身をつないでいくものです。この心のエクササイズを繰り返していくことで、マイナスの思考の連鎖を断ちきり、衝動的な行動を抑制して、日々健やかに穏やかに生きて行くことを目指します。