指圧の心、母ごころとは、
まるで静かな音楽のようだ。
その手がそっと身体にふれるとき、
そこにはいつも慈しみと愛が流れている。
強引に治そうとするのではなく、
身体の声に耳を傾け、
ありのままを受け止め、
ただ優しく寄り添ってゆく。
その母ごころは、
すべてを許し、すべてを包み込む。
どんなに疲れていても、傷ついていても、
その温かい手のひらの中では、
誰もがありのままの自分でいていい。
焦らない。競わない。
相手の呼吸に合わせて、
身体の奥深くでゆっくり響くリズムを感じ、
心地よく調和してゆく。
悲しみや痛みさえ、
その手を通して溶けてゆくように、
いつしか心までほぐれて、
気がつけば穏やかな笑顔が戻っている。
指圧の心、母ごころとは、
自分を愛するように他者を愛すること。
それは柔らかな波のように、
優しく、心地よく、
いつまでも私たちを包み込んでくれる。