母の日のお客さま
5月9日。母の日。
この日は午前中に解剖学のオンライン講義をいたしました。
全国から361名の方々にお申し込みいただいて、3時間の講義をやりきりました。
午後は、ご予約のお客さま。
85歳 女性
右大腿から足首にかけて針を刺すような痛みがあり、病院に入院。神経根ブロック注射を数回行うもあまり効果なく、塗り薬や痛み止めの注射を行っているが、良くならない。
長男の方からの依頼で、指圧をすることとなり、病院の外出許可をもらって埼玉から当治療室に車でいらしていただきました。
思い当たるきっかけを尋ねたところ、はっきりとしていました。1月6日の朝、新聞をとりに玄関からでて、軒先か庭にある少し大きな石を足でどけようとしたところで痛みが走ったとのこと。それ以来強い痛みが収まらないということでした。
病院にいって、MRIをとったところ、脊柱管狭窄とヘルニアがあり、それにより神経根が圧迫を受けているからという説明があったらしいです。
右大腿を触察したところ、大腿筋膜張筋と縫工筋にスパズムがありました。推測されるのは、股関節内転動作により少し大きい石をどかそうとした瞬間に、その反力により縫工筋が引き伸ばされ、その強い伸張反射が原因でスパズムが発生した可能性があります。
その痛みにより、ぐっと力が入ってしまい、大腿筋膜張筋にも強いハリがあります。腸脛靭帯は左にくらべて比較にならないほど硬くなっています。
ここまで硬さが違うのでしたら、血流障害が起き、痛みとなるのは確実だと思いました。
私が得意とする、柔らかい指圧、繊細な流動圧法や語りかけるような緩圧法で、γ運動ニューロンの過緊張を解くように指圧を行いました。
そして、長男の方に指圧の方法をお伝えしました。
身体の構造を知り、効果をねらって施術を行うのはプロの技ですが、指圧は誰がおこなっても心地よいものですし、いくつかの注意事項をまもっていただければ、安全です。
そして、「やさしく触れる」というだけでオキシトシンが分泌され、そして自律神経も調和され確実に良い効果をもたらします。
喜んでいただけました。
母の日に、病院に入院しているお母様をつれて、遠くからつむぐ指圧治療室に来てくれたこと。とても嬉しくおもいます。
つむぐ指圧治療室
神奈川県相模原市南区相模大野5-27-39 和田ビル2階
黒澤一弘
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