自律神経を整え、活力を生み出す  ― 心臓呼吸・コヒーレンス法(ハートフルネス瞑想)―

コヒーレンス法とは?

当治療室で行なっているマインドフルネス瞑想はサマタとヴィパッサナーを中心として行なっています。サマタ瞑想は平静さと集中力、ヴィパッサナー瞑想は洞察力や俯瞰する力を養うことに効果的です。これら2つのマインドフルネス瞑想では呼吸のコントロールはしませんので、瞑想をしていると呼吸はとてもゆっくりとなってくることが多いです。特に呼気が長くなることでリラックスが得られます。ですが、スポーツやビジネスの現場ではリラックス一辺倒だとパフォーマンスを発揮できない場合も多いかと思います。そこで有効となるのがハートフルネス瞑想とも言われる心臓呼吸・コヒーレンス法です。

コヒーレンス法の行ない方

  • 吸気と呼気を等間隔にします(6秒で吸って、6秒で吐きます)
    ※ 6秒は目安です。ゆっくりめで等間隔ならば5秒でもOK
  • 自分の心臓(概念としてのハートも含む)をイメージします。
  • ハートに感謝の気持ちを満たしていきます。家族や両親、愛する人、ペット、友人や知人。同僚など。

■ コヒーレンス法による実際の心拍変動解析

コヒーレンス法による心拍変動(令和元年9月22日)

上のグラフは当治療室にて行なったコヒーレンス法によるInner Balance Sensor による心拍変動解析と脳波計muse による脳波解析の結果です。呼吸生理学において、呼気は副交感神経を高め、吸気は交感神経を高めることがわかっています。そして心拍のリズムは呼吸のリズムに影響をうけ、変動を受けます。コヒーレンス法により吸気と呼気を等間隔にすることにより、瞑想開始後に心拍変動のリズムが正弦波に近い一定のリズムとなっていることが示されています。

■ 何故心拍リズムを安定させたほうが良いのか

心拍は呼気時にゆっくりとなり、吸気時には速くなります。この変動は自律神経が問題なく作用している証拠です。その上で、心拍の増減のリズム自体が整っている状態が良いパフォーマンスを遂行する点で有利です。

身体、特に内臓器の働きを調整する自律神経ですが、交感神経・副交感神経は遠心路つまり、脳から臓器に信号を送ります。しかし自律神経には求心路もあり、これは内臓からの情報を脳へと伝える役割があります。実は自律神経は遠心路より求心路のほうが神経線維の数が遥かに多く存在します。動悸が起きると不安となることからもわかるように、心臓のリズムは脳に影響をつよく及ぼしていることが推測されます。

■ 感謝の気持ちは強力にパフォーマンスに影響する

呼吸のリズムを一定にするだけでしたら、単なる呼吸法ですが、コヒーレンス法では、感謝の気持ちでハートを満たしていきます。これは仏教のメッター(慈悲瞑想)の効果に呼吸生理学の効果をプラスしたものと考えることができます。

今に気づく。自分と周囲の状況をありのままに知覚し、受け入れ、最善の行動を選択していくのがマインドフルネスでしたら、コヒーレンス法は、感謝の気持ちで裏付けされる活力を生み出し、周囲と調和し、物事を成し遂げていく力を与えてくれるように思えます。こちらはハートフルネス瞑想とも言えるかと思います。

マインドフルネス×ハートフルネスでより良い人生を送りたいものです。

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