走行:骨指標と筋・筋膜
Deep Back Arm Line (DBAL:深後腕線)
Deep Back Arm Line (DBAL:深後腕線)は、2つの分岐線があります。
ひとつは、外側頭直筋・肩甲挙筋から始まり、棘上筋を経て上腕骨頭に達する線で、もう一つは菱形筋より始まり、棘下筋, 小円筋を経て上腕骨頭に達する線です。
上腕骨頭からは上腕三頭筋 → 肘頭 → 尺骨の骨膜 → 尺骨茎状突起 → 内側手根側副靭帯 → 三角骨, 有鉤骨 → 小指球筋 → 小指外側部へと続いていきます。
Deep Back Arm Lineは、棘上筋, 棘下筋, 小円筋と3つの回旋筋腱板(ローテーターカフ)が含まれます。上腕骨頭を安定化させつつ、上肢を伸展させるような動きを行なうときに、このラインが働きます。たとえばテニスのバックハンドではDBALがとても重要となるでしょう。
肩甲間部とくに菱形筋に拘縮が見られる場合に、肩甲骨の外側縁の腋窩に近いあたりにも張りが見られることがよくあります。このようにアナトミートレインのような考え方で筋・筋膜の張力の伝導で考えると、納得します。
筋は単独で働くことはほとんどなく、協同して働きます。腕の線などのように1本の線のなかでひっぱりあったり、脊柱を中心に左右でひっぱりあったり。
押し方は基本の基礎を大切に。そして解剖生理を大切に。
きっと、それが一番近道だと思っています。
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