膝窩の構成と腰痛との関連について

膝窩は膝部の後面にできた菱形のくぼみで、外側上縁は大腿二頭筋、内側上縁は半腱様筋・半膜様筋、内・外側下縁は腓腹筋の内外側頭によって囲まれます。

腰痛は膝裏でとると良いことは、良く知られています。

肚腹(とふく) は三里に留め、腰背(ようはい) は委中いちゅうに求む。
頭項(ずこう) は列欠(れっけつ)をたずね、面口(めんこう) は合谷(ごうこく)に収む

高武『鍼灸聚英』

腰痛になぜ委中が効くのでしょうか。足太陽膀胱経の流注であることも一つの理由だと思いますが、筋肉でいうと膝窩の中央(委中)の部分には『足底筋』があります。

操体法を勉強したとき、膝窩と腰痛の関連について、とてもおおきなヒントを得ました。操体法では全身の状態を把握するのに膝裏(ひかがみ)の触診をします。足底筋は小さな筋ですが、筋紡錘という筋肉の長さを測るセンサーが非常に豊富です。筋紡錘の感度を調節するγ運動ニューロンが過敏となっている状態では、筋全体が硬結(張り)を引き起こしてきます。全身の筋は筋膜(Fascia)により連結しているので、身体の歪みは左右の下肢の筋に伝わり、そのアンバランスは小さな筋である足底筋に現われやすくなります。

hikagami

このことは、膝裏が腰痛にたいして効果があることに対しての、ひとつの理論的背景となりうるものと思います。

 

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