大腿中央部の水平断面です。大腿三角部(鼠径靭帯・縫工筋・長内転筋)の部分では皮下浅いところにある大腿動脈は、大腿を下行するに従い深部へと入り込んでいきます。そして大内転筋に開いた内転筋腱裂孔を通過し、大腿の後面へと至り膝窩動脈となります。
上肢や下肢においては、個別の筋の走行をイメージできるようにすることも大切ですが、施術ターゲットとして筋間中隔も効果的です。大腿中央部の断面図を見て分かる通り、伸筋群と屈筋群の間には外側大腿筋間中隔と内側大腿筋間中隔があります。大腿部においては、筋間中隔の可動性を向上させるために、ズリ圧をかけることもとても有効です。筋膜リリースというと、表層のイメージが先行してしまいがちですが、屈筋と伸筋の筋膜が重なったものが筋間中隔であるので、これを狙えるようになると、三次元的な筋膜へのアプローチができるようになります。
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